プリンターの互換性インクのメリット・デメリットを徹底的に解説
一口にプリンター インクといって多様なタイプが存在します。互換インクもその一つであり、家庭や職場で広く活用されるようになりました。純正インクにはないメリットが注目され、以前よりニーズが伸びています。そう言われても、純正インクの方が良いのではないかと心配する人もいるでしょう。たしかに注意点もあるため、それも知ったうえで選択することが大事です。そこで本記事では、互換インクのメリットとデメリットを詳しく解説します。
メリット1「圧倒的に安い価格設定」
互換性インクの最大のメリットは圧倒的に安いことです。一般的には純正インクの6割程度であり、半額未満で売られることも珍しくありません。そのため、頻繁に印刷をする人にとって、非常に魅力的な存在となっています。インク切れになるたびに、わざわざ純正の方を発注していると出費が膨らんでしまいます。プリンターの本体を安く売っているメーカーでも、インクに関して高く設定していることが少なくありません。本体をスムーズに購入してもらい、早く消費してもらう方が利益率は高いからです。それは分かっていても印刷できないと困るので、メーカーの思惑通りにせざるを得ませんでした。しかし互換インクの台頭によって、その問題は着実に解消されつつあります。本体を安く購入したうえで、印刷に関するコストも下がるので、経費を削減したい事業者にもうってつけです。それまではカラー印刷を控えていた企業でも、躊躇することなくフルカラーで出せるようになりました。このようにコスト面のメリットはとても大きいです。
メリット2「在庫切れのリスクが小さい」
入手が容易であることも互換インクの大きな魅力です。純正インクを製造しているのはプリンターのメーカーだけなので、人気商品の場合は供給が追いつかない場合もあります。急いで印刷したくても在庫切れでしばらく待たされるケースは少なくありません。年賀状を早く刷りたい場合などに焦ってしまいます。反対に人気がなさすぎると生産を控えるようになり、そもそも在庫が確保されないケースもあるのです。いずれにせよ、欲しいときに入手できない可能性があるということです。一方、互換インクを選択すると、そのようなリスクとは無縁でいられます。なぜなら、さまざまな業者が生産しており、流通量がとても多いからです。そのため、在庫切れで入手できないような事態は起こりくいです。また、品薄による価格の高騰を心配しなくて良いこともメリットの一つです。供給が安定しているため、前もって大量にストックしておく必要もありません。よって、インクのせいで家や職場のスペースが無駄に消費されることもないでしょう。
メリット3「容量が大きい商品もある」
たいていの互換インクはカートリッジをオリジナルで用意しています。メーカーのカートリッジにインクを注入して使うタイプもありますが、一般的に出回っているのは前者です。それらのカートリッジは本来の機能を果たせるだけでなく、純正のものより容量が大きい場合もあります。前述のとおり、メーカーはインクの販売で大きな収益を得たいと考えています。そのため、一般的にはあまり容量を大きくしていません。大きなタイプを別に用意して、そちらの価格設定を高くすることもよくあります。これに対して互換インクの方は、積極的に容量を大きくしているのが一般的です。もともと単価が安いため、そうして少しでも多く売る必要があるからです。購入する側にとっては、価格面にほとんど差はなく、使用できる期間が長くなるので喜ばしいと考えられます。したがって、頻繁にインク交換をしたくない人にとっても、メリットはとても大きいです。業者によってカートリッジのサイズは異なるため、事前にチェックしましょう。
デメリット1「純正インクより品質が低い」
やはり純正ではないので品質面ではどうしても劣ってしまいます。こちらに切り替えてすぐの頃は、印刷時の発色が悪いと感じるかもしれません。とはいえ、明らかに劣るというほど差がないことも多いです。互換インクの製造側も技術が向上しており、かなり高品質なものを提供できるようになりました。そのため、両方を並べて比べたときに、ようやく違いに気付く場合もあるでしょう。文字を比較しても違いがなく、写真を印刷したときに初めて分かる人もいます。したがって、クオリティにあまりこだわらないなら心配はいりません。ただし、1点だけ品質に関して注意すべきことがあります。それは印刷時には変わらなくても、時間の経過とともに差が広がるケースもあることです。空気や湿気と触れているうちに、純正インクより早く色褪せてしまう可能性があります。ですから、長期保管を前提とする印刷物にはあまり適していません。言い換えると、短期間の使用を想定しているなら、抜群のコストパフォーマンスを発揮します。
デメリット2「プリンター本体が傷むケースもある」
純正インクは本体に適合するように、メーカーが設計段階から何度もテストを繰り返しています。そのため、インク漏れや誤作動のリスクはとても小さいのが一般的です。互換インクもテストは実施していますが、プリンターの詳細な機構に関するノウハウはメーカーほどありません。また、綿密な試験を行うほどの資金力がない場合もあるでしょう。よって、テストを行っていても、品質にはばらつきが生じやすくなってしまいます。その影響が互換インクだけで済めば良いのですが、実際にはプリンター本体にダメージを与えるケースも珍しくありません。最も多いのはプリンタヘッドが詰まってしまうことです。そこに到達するまでのパイプが詰まるような事態も起こっています。いずれにせよ、インクを紙面に噴出できないため、印刷という役割を果たせなくなるのです。しかも、その詰まりを自分では解消できず、修理を依頼しなければならない場合もあります。買い替えのきっかけになるケースも多く、結果的に出費が大きくなるリスクに警戒が必要です。
デメリット3「メーカーの保証に懸念がある」
純正インクを使っていてトラブルが発生した場合、使用期限内なら交換などの対応を行ってもらえます。一方、互換インクでも保証をつけている業者は少なくありません。しかし、1カ月しか期間がないなど、メーカーと比べると内容のレベルが低いです。トラブルが起こったときも、価格が安いのでわざわざ交換を申し出ない人もいます。また、メーカーの保証に関しては、プリンター本体にまで話が及びます。なぜなら、互換インクを一度でも使えば、保証の対象外になってしまうメーカーが多いからです。あくまでも純正インクの使用を想定しており、そうしていない商品は正規品ではないと見なされてしまいます。よって、別の修理会社を探す必要があり、時間とコストが余計にかかりやすいです。そのため、互換インクを使用する前に、メーカー保証の規約をしっかり読むことがポイントになります。前述のように対象外になる旨が記載されているなら、それでも本当に構わないのかよく考えてみましょう。プリンターが新しいうちは避けた方が良い場合もあります。
まとめ
互換インクは印刷の費用削減につながる画期的なグッズです。入手のしやすさや容量の面でもメリットがあり、多くの人が日常的に使用しています。しかし、品質面や保証面においてデメリットがあることも事実です。そのため、安いからといって、やみくもに使い始めることは良くありません。自分にとっての価値をしっかり検討することが大事です。今回紹介したメリットとデメリットを知ったうえで、的確な判断を行えるようになりましょう。